配当で最低限度の生活維持を目指すためのポートフォリオ2021年6月(外国株・日本株)三菱電機の不正

 こんにちわ。はりきちです。1年も半分過ぎてしまいました。光陰矢の如し、時間は過ぎ去っていきます。今月は、月末に三菱電機が長崎製作所で製造していた鉄道向け製品について30年以上、検査不正があったと発表しました。今回はこれについて見ていこうと思います。

 対象の鉄道向け製品は鉄道車両用の機器ですが、具体的な不正の中身は以下のようになります。仕様と異なる検査をしており、さらに不正な検査成績書を作成していたようです。

図1 不適切な内容、三菱電機:当社鉄道車両用空調装置等の不適切検査に関する件より一部抜粋https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2021/0630-b.pdf

 ここでポイントになるのは、同じ報告書の次の文章です。

当社は本件の判明後、直ちに当該製品の出荷を停止し、適正に検査が完了していることを確認した製品のみを出荷しております。現在、お客様である鉄道事業者等に状況をご報告しているところです。なお、これまでに出荷した当該製品の製品そのものの安全・機能・性能には問題がないことを、当社として確認しております。また、本件に起因する事故は確認されておりません。

当社鉄道車両用空調装置等の不適切検査に関する件ー三菱電機ニュースリリース

 つまり、規格に沿っていない検査をしていたにもかかわらず、「安全・機能・性能」には問題がないとの説明です。

 さらにで発表当初のことを思い出してみますが、この報道があったのは各社同じタイミングでした。つまり、マスコミ関係者には事前に通達済み、さらに鉄道会社には先に報告していたのではないかと推測します。三菱電機はすべてを把握した上で発表させたのではないでしょうか。さらに、7月2日には「当社 鉄道車両用空調装置等の不適切検査に関する件」と23ページの詳細な報告書をあげています。

 以上のこともあり、個人的にはあまり株価について悲観的に見ていません。ポイントは下記です。

  • カヤバのダンパーのように、製品の強度不足を理由とした交換がない
  • 東芝のように不正な会計処理がなく、会計に影響はない
  • 全体の一部の製品のみであり、毀損されるのはブランド価値のみ

三菱電機は比較的安定した経営をしているので、市場が過剰に反応し、株価の過度な下落があったならば、そこで買い入れを検討していきます。

図2 三菱電機の株価推移(Googleより)

6月の取引状況

 先月に引き続きあまり魅力的な株価の銘柄がないので、高配当利回り株を中心に買い付けを実施しました。

[買い付け銘柄]
  • ブリティッシュアメリカンタバコ, BTI (Consumer Staples) :10枚
  • アリババ, BABA (Retail/Wholesale) :1枚
  • 日本たばこ産業, 2914(食品):10枚
  • ソフトバンク, 9434(情報通信サービス・その他):8枚
  • 東北電力, 9506(電気・ガス):1枚
  • ENEOS, 5030(エネルギー資源):2枚
[売却銘柄]

なし

高配当のBTIを中心に、比較的安くなったと考える銘柄を拾っていきました。中国株、BABAは依然として安値が続きますね。しばらく低迷が続くようなら、平安保険とともに買い増しを検討します。

外国株式・日本株式ポートフォリオ(資産割合)

 資産割合です。月の買い付け金額が少ないので、基本的には大きく変わらないです。BTIの買い付けによってわずかにConsumer Staplesが増加しました。キャピタルゲインよりも高配当を求め、株価変動がなるべく少なくなるように割合を意識しています。

図3 各セクターの外国株式ポートフォリオに占める割合。セクターはmacrotrendsの分類を採用。
図4 各銘柄の外国株式ポートフォリオに占 める割合。%値の大きいものから時計回りに配置。

 日本株、日本たばこ産業は高配当+優待が狙えます。200株までは端株をチマチマと買います。ソフトバンクも1株あたり86円と高配当、隙を見て増やしています。

図5 国内株式ポートフォリオに占める各セクターの割合。分類名はREITを除きTOPIX17に従う。
図6  ポートフォリオ(国内株式)の資産に占める各銘柄の割合。

外国株式・日本株式ポートフォリオ(配当割合)

 配当については一般消費財(BTI、日本たばこ産業)、インフラ(T、電源開発、ソフトバンク)、金融(BNS)を筆頭に、受け取り配当をコツコツと積み上げ、年間24万円・月2万円が視野に入ってくる水準になってきました。必要最小限の分散で資産額の変動を抑え、確実に受け取れるようにしていきます。

図7  年間の受け取り配当の各セクターのシェア(外国株式)。
図8 年間の受け取り配当の各銘柄のシェア。
図9 国内株式ポートフォリオの配当に占める各セクターの割合。
図10 国内株式ポートフォリオの配当に占める各銘柄の割合。

まとめ

 上半期の成績としてはバンガードのVTIと比べてわずかにマイナス、高配当ETFのSPYDとは大きく差がつき、まだまだ精進がたりませんね。引き続き銘柄選定、買い付けタイミングに注意してアウトパフォームを狙います。

  • 残高:647.5万円(ドル円111.04、人民元円17.21で換算)
  • 予定年間受け取り配当:21万円(税引き後、ただし国内課税分のみ計算)
  • 配当利回り:3.2%(税引き後、ただし国内課税分のみ計算)
  • 統合ポートフォリオの利回り15.9%(ディーツ簡便法、VTIと比較して-1.5%)
図11 年間資産推移。
表1 保有銘柄一覧(外国株式)
表2 保有株式(国内銘柄)
表3 保有株式(中国上海A株式
図12 上半期の成績