こんばんわ。はりきちです。先月後半からはロシアのウクライナ侵攻により、ニュースはこの関連報道ばかりになりました。コロナ?なにそれ状態になりましたね。皆さんは本日の自分の住んでいる都道府県の感染者数を知っていますか?遅くなりましたが今月もFinancial Crisis Observatory のレポートを読み解きます。
ロシアとウクライナの戦争の影響
欧米諸国のSWIFT排除によってロシアのルーブルは暴落しました。今月のレポートでは冒頭から「第三次世界大戦の確率が高まっている」と物騒な文章が続きますなかなか面白い分析をしています。
- 西側諸国はプーチンとロシアを核戦争へと追い込んでいる
- ロシアとウクライナ戦争前に2008年のリーマンショック、2010年と2012年の欧州危機、それに対する異常なQEと膨張した負債の管理失敗による累積的影響が出てきている
- コロナ禍によりさらなる負債の増大と西側諸国の非常に悪い管理がインフレーションに拍車をかけ90%の西側諸国人口に影響
- これらはレジームの転換を引き起こし、1933年のドイツのヒトラー誕生に類似する
- 政治家とエリートはどのようにして社会の危機を解決するか
- 答え:戦争
以降はかなり長々と文章が続きますが、読み物として非常に面白いです。ウクライナの肩を持つ米国の国家戦略とロシアの思惑が浮き彫りになります。我が国としてもこれらを踏まえてどのような打ち手を用意しなければならないか、正念場です。
株式の動向
バブル成分の時系列は先月に引き続いてポジティブ成分は減少、それに対してネガティブ成分は一気に上昇していますね。3月末の段階では株価は回復気味に見えますが、一時的なものになるのか、それとも継続するか。はりきちは前者と思います。先月の記事の通り金利の影響が気になり、気軽に買える状況ではありませんね。
セクター別の動向
Bubble ScoreはMedia & Entertainmentが大きくマイナス、これはMetaによるものです。Yearly Returnを見るとEnergyが25.2%とプラスです。一見ロシアとウクライナの戦争により石油ガスが高騰しているためと思われますが、それよりも脱炭素化の潮流により上記の生産が抑制されていることが原因と考えます。以前にも書いたように、エネルギーの安定供給と環境保護と低価格の3つは同時に成り立ちません(エネルギーのトリレンマ)。
個別株の動向
米国の金利上昇局面となってきましたので、今回は趣向を変えて、順張りショート投資家の好む左下の銘柄群を見てみましょう。この銘柄群は、借入を多く活用して経営している会社が多いです。レバレッジを使いROEを高めているのですが、逆に言えば金利が上昇する局面では資金繰りが厳しくなるリスクも孕んでいるといえます。下記は一度は聞いたことのある会社ではないでしょうか。いずれも有名企業ですね。
- Paypal ペイパル PYPL
- Honeywell ハネウェル HON
- Adobe アドビ ADBE
- Southwest Airlines サウスウェスト航空 LUV
- Amazon アマゾン AMZN
- Orsted オルステッド ORSTED
- Unilever ユニリーバ UL
- Adidas アディダス ADS
- Kuehne und Nagel キューネアンドナーゲル KNIN
一方で左上の銘柄群をはりきちはよくみているのですが、今回はいずれも興味のあるものが無かったので、売買なしで見送ります。
まとめ
- 第三次世界大戦の危機が高まる
- インフレーションの悪影響が続く
- ネガティブバブル傾向