みなさんこんにちわ、はりきちです。米国株のハイテクグロース株が調整に入ったようですね。残念ながらはりきちにはそのような銘柄を見極める能力も度胸もなかったので、入ることができませんでした。今月のFinancial Crisis Observatoryのレポートでは、冒頭でバフェットの手紙について言及されていました。以下、概要です。
バフェットの手紙
著名な投資家であるウォーレン・バフェットは、バークシャーハサウェイの株主に当てた手紙で以下について言及した、とFCOのレポートに記述がありました。
- 世界の債券投資家は暗い未来に直面する
- 再生可能エネルギーは重要であり、バークシャーはすでに参入している
- 市場は高値をつけているが、バフェットとチャーリーは競争に耐える基盤を持つ素晴らしい会社を探し続ける
債券についてはFCOの1月のレポートでも言及されており、債券のポジションを減らすことが提言されていました。今月、米国国債10年債券利回りの上昇、これにより債券価格は減少へ向かいます。金融市場は急激に動きました。また、エネルギーセクターと金融セクターは上昇へ向かい、反対にテクノロジーセクターは調整に入りました。
また、株式の上昇は中央銀行による資金注入がメインのドライバーであり、中央銀行がいくらお金をするかによってその動向を容易に判断できると書かれています。以下の図は、流動性供給とSP500のグラフですが、ぴったりと相関しているように見えますね。
今回のレポートで特に面白かったのは、最近よく話題に上がるCathie WoodのARK ETFについてです。企業のファンダメンタルと関係なしに投資家がこぞってETFに資金を投じました。利益が乗った後にETFに構成されている銘柄の利確が始めると、それが価格の下落フィードバックのトリガーとなります。レポートでは、ETFの劣化が始まる前に早めにARKから手仕舞うことがアドバイスされています。名指しで言及されているのは驚きました。
各種資産クラスの動向
レポートのバブル動向について見ていきます。項目としてはコモディティにかなり強いバブルの兆しがあることがわかります。暗号資産、為替についてはその兆候はないようです。
個別株式、インデックスについては以下のように変化しています。欧州が弱いようでありますが、米国は上昇しています。全体としては引き続きバブルの傾向が続いており、取引に関しては慎重になるべきと思います。
- 個別株 11 → 13 上昇
- 欧州 9 → 9 変わらず
- 米国 15 → 18 上昇
- インデックス 22 → 22 変わらず
- 欧州 18 → 12 下降
- 米国 20 → 23 上昇
- グローバル 24 → 23 下降
セクター別動向
今月は半導体・半導体製造装置、ソフトウェアサービス、メディア・エンターテイメントと行ったハイテク関連銘柄と不動産関連セクターがバブルスコアが高くなり、バブルの様相となっています。実際にこれらのセクターは月初にかけて調整しました。バリュースコアはそこまで悪くないように見えますが、実態よりも過剰評価となっていたようですね。
個別株の動向
下記の図は、個別株を4つ投資家タイプが好む株へ分類(1:順張りの買い、2:逆張りの売り、3:順張りの売り、4:逆張りの買い)したものになります。全体的に右寄りのときは、バブルの傾向があることを示します。はりきちが保有している下記銘柄も、ファンダメンタル的に強いけれどもバブルの兆候ありということで、買い付けは控えておきます。
- リヨンデルバセルインダストリーズ, LyondellBasell Industries NV,LYB (1:順張りの買い)
- ヒューレットパッカードエンタープライズ, Hewlett Packard Enterprise Co, HPE (1:順張りの買い)
- フォード, Ford Motor Co, F (1:順張りの買い)
まとめ
セクターローテーションの発生が指摘され、ハイテクからオールドエコノミーへの資金移動が起きているようです。しかしながら、全体としてはバブル傾向が継続中なため、派手な動きは控え、慎重かつ粛々と積立をしていきます。