先日、Financial Crisis Observatoryが作成している、10月度のGlobal Bubble Status Report が公開されました。FCOについてはこちらの記事をどうぞ。この記事ではその概要を書きます。
- 各種Indexの動向
- 個別株の動向
1.各種Indexの動向
4つの指標でバブルが発生しているようです。それぞれ10月あるいは12月ごろ臨界点が来ます(あるいはもう来ています)。個人的には地理的に近い韓国の動向が気になるところですね。
- CSE all share index:スリランカ
- Korea SE Kospi:韓国
- Qatar Exchange General index:カタール
- OMX Riga GI:ラトビア
また、米国のS&P500の各種セクターもバブルに入っていたようです。これらも10月に臨界点を迎えます。コロナ後でも上昇基調を維持していますね。
GICSのセクター別分類を見てみます。Retailing, Semiconductor, Technology そしてSoftwareなどは先月に引き続き高いリターンを保っていますね。反対にEnergy, Bankは引き続き低調です。
2.個別株の動向
9月の個別株では、Contrarian Short Stock Portfolio (CSSP) つまり逆張りかつショートの投資家が好む銘柄を見てみます。これらは、相対的に弱いファンダメンタルでありながら、高いリターンを続ける銘柄になります。以下の銘柄が挙げられています。
EC、ディスカウントストア、半導体系が強いのは世界的に共通しています。
- Dollar General Corp:米国のディスカウントストア運営会社。
- JD.com:京東商城、アリババに次ぐ中国のECサイト。
- Nike Inc:言わずと知れたブランド、ナイキ。Consumser Durables & Apparel
- NVIDIA:画像処理に特化したGPUの世界的メーカー。Semiconductor & Semiconductor Equipment
- Tesla Inc:米国の電気自動車メーカー。
特にテスラの年次リターン707.7%は驚異的ですね。また、Nikeの株価もかなり伸びています。
次に、Contrarian Long Stock Portfolio (CLSP):逆張りかつロングの投資家が好む株式(ファンダメンタル的に強いがネガティブバブルの銘柄)です。BPとShellが挙げられていますが、個人的にBPがファンダメンタルが強いとされている理由がわからないので、もう少し慎重に分析してみようと思いました。
3.まとめ
引き続きバブルのセクターがいくつかありました。これらのバブルに乗るもよし、避けて通るもよしです。はりきちはShellまたはBPの買い増しは続けていく予定ですが、投入資金に対する比率をどうするか吟味します。