こんにちわ。はりきちです。ここのところ仕事が忙しく、なかなかブログを更新をする暇がありませんでした。遅くなりましたが、9月のFinancial Crisis Observatory のGlobal Bubble Status Reportを見ていきたいと思います。今月のレポートでまず挙げられていたのは、世界的なインフレ率の高まりについてです。アメリカでは労働省が8月の消費者物価指数(CPI)が前年比で+5.3%となったと発表しています。これはTwitterでも話題になっていたようですが、今月のFCOではドイツの数字が挙げられています。インフレ率の時系列は図の通りで、8月では3.9%と高い水準となっています。5%に達する可能性もあると書かれています。世界各国ではどうなっているのかを見ると、図表の通りほとんどすべての国でインフレ率が高まっているのです。日本はマイナスと唯一デフレ。レポートでは高いインフレ率と需要の減退でスタグフレーションのリスクが高まっていると指摘しています。
各種資産クラスの動向
8月分のデータを読み解いていきます。バブル成分としては個別株は米国以外は軟調、インデックスはいずれも上昇しています。市場への資金流入がまだまだ続いていると考えられ、インデックス全体が押し上げられているのでしょう。
- 個別株 14→14 変わらず
- 欧州 14→13 下降
- 米国 14→15 上昇
- インデックス 16→21 上昇
- 欧州 12→25 上昇
- 米国 18→21 上昇
- グローバル 19→21 上昇
セクター別の動向
今月は医薬品とバイオ関連、ヘルスケア部門が70~80%以上と非常に高いバブルスコアとなっています。バブルサイズ自体はソフトウェアサービス関連が大きくて、先月から引き続いて膨張しているようです。レポートでも触れられていましたが、現在のハイテク関連、特にGAFAMはCOVID-19の恩恵を最大に受けています。米国のワクチン摂取率は50%を超えており、これが70%を超えて行動制限が解かれた時にどうなるか。さらに同時にFRBが金融の引き締めに動いたらどうなるのか。非常に興味がありますね。
個別株の動向
先月と比べて第1象限(右上、順張りロングの投資家向け銘柄)が増えているようなきがしますね。シスコ(CSCO)やファイザー(PFE)やら盛り沢山です。グラクソ・スミスクライン(GSK)は以前に第4象限(左上、逆張りロングの投資家むけ)にありましたが、ここに来てポジティブバブルの気が出てきたようです。はりきちは第4象限が増えてくれれば(安く買えるので)問題ないのですが、あまり数がありません。マイクロン(MU)やウェスタンデジタル(WDC)が入っているのが面白いと思います。
まとめ
中国のエバーグランデの破綻危機が連日のように取り上げられていますが、注目するべきところは他にある気がしてならないです。それが何かはわからないのですが、あまりリスク回避的な空気がなく、株価は上がり続けているので、嫌な予感がします。