配当で最低限度の生活維持を目指すためのポートフォリオ(その1)

 これまでの投稿で、はりきちの投資姿勢(長期投資およびファンダメンタル重視)、利回り投資資金・期間について書いてきました。(その1)ではまずポートフォリオ構築に関する考えを述べます。

1.ポートフォリオとは

 株式投資におけるポートフォリオとは、複数の銘柄の組み合わせになります。組み合わせる銘柄の選択には様々な考え方があります。

 少ない種類の銘柄でなく、複数の銘柄を保有しておくいわゆる分散投資がなぜ良いかというのは、よくある物としては玉子の運搬の例えで説明されます。

たくさんの玉子(資産)を一つのカゴ(株式銘柄)でなく、複数のカゴ(複数の銘柄、つまりポートフォリオ)で運ぶ。

 ポートフォリオ選択の理論としては、ノーベル経済学賞受賞者のHarry Markowitzによって構築されたものが最初です。

 よくある株式の組み合わせの方法としては、正反対の値動きをする銘柄を保有しておくというものです。これにより、リスク(注:ここでは、資産価格の変動、上下を問わない。)を低減できます。例えば、原油の価格の上昇に対し、以下の組み合わせにします。

  • 石油の売り上げが増加し、石油元売りの株価上昇
  • 輸送コスト上昇し、運送関連の会社の株価下落

 分散投資の究極系としては、インデックス投資があります。これは、ポートフォリオを各種の株式指数で構成するものです。例えば、米国のS&P500や日本の日経平均を構成するすべての株式を保有することと等価のポートフォリオを目指します。これについてはまたの機会に詳しく書きます。 

2. harikichiのポートフォリオ構築の考え方について

 前節のインデックス投資は決して負けない投資と呼ばれていますが、あまり面白味がありません。はりきちは個別銘柄をいじるのが楽しいので、インデックスの投資信託だけに賭けることはしません、

 代わりに、分散されたポートフォリオの構築に当たっては、以下のルールを設定します。

  1. 投資対象とする株式は、国を一つに絞らず分散する
  2. 各国の株式に対し、「銘柄の数×利回り%=100」となるように銘柄の数を分散する。
  3. 各銘柄の配当のポートフォリオに占めるシェアが、それぞれ均等になるように銘柄を保有する
  4. 各国の株式に対し、セクターは7〜8程度に分散する
  5. 一つのセクターの銘柄は4つ程度とする
  6. よく知らない銘柄に投資しない。

 まずルール1ですが、例えば構成銘柄を日本の株式だけに絞った場合、日本経済が落ち込んでいるときには成績が下がってしまう恐れがあるからです。また、政治リスクを極力回避するためでもあります。

 次のルール2ルール3ですが、利回りを3.5%とした場合には銘柄の数はおおよそ29〜30となります。これは、ある一つの銘柄の業績が悪くなり、上場廃止あるいは無配となった場合、ポートフォリオ全体の配当に対する影響を、その利回り%以下に留めるためです。(ただし、セクターや国家そのものの調子が悪ければ、この限りではありません。)

 ルール4ルール5は、ルール2に基づき投資対象を分散し、かつ、銘柄を限定するためです。あまりポートフォリオの保有銘柄を増やすと、分析の時間を取れなくなりますので、それを避けるために設けています。

 分散を目的とするなら、インデックス投資信託を買い付けることで十分と考えます。

一番大切なのはルール6です。株式投資を始めると、衝動買いの誘惑に駆られます。はりきちはよくこれで失敗しました。

以上がポートフォリオ構築に対する考え方になります。次回、実際のポートフォリオ構成を書きます。